「採用難」を、採用と離職に分けて考えます
必要な採用数は、事業拡大による増員だけでなく、離職による欠員で決まります。求人媒体を増やす前に、何人が、どの職種で、いつ辞めているのかを確認する必要があります。
採用・定着ドックで真の課題を特定
採用ファネルと離職データを同じ画面で分析し、応募を増やすべきか、選考を直すべきか、定着を優先すべきかを整理します。
離職の定量分析
- 職種・部署・勤続年数別離職率
- 入職1年以内の離職
- 勤続年数の分布
採用コスト分析
- チャネル別の応募・採用単価
- 紹介手数料の職種別内訳
- 返金規定と運用状況
採用ファネル分析
- 応募・面接・内定・承諾
- 内定から入職までの辞退
- 入職後6か月の定着
条件・勤務実態
- 地域の賃金・手当水準
- 時間外・夜勤・有給取得
- シフトと業務負荷
退職理由の構造化
- 退職者面談の再分類
- 期待ギャップと教育課題
- 部署・上司ごとの傾向
求人の外形監査
- 求人票と採用ページ
- 写真・職員インタビュー
- 口コミ・応募者からの見え方
職種によって、採用ルートも条件設計も異なります
全職種を同じ求人媒体・同じ訴求で採用するのではなく、需給、勤務条件、教育期間、業務停止リスクに応じて戦略を変えます。
医師採用
医局、人材紹介、ダイレクトリクルーティング、非常勤からの常勤化を使い分け、外来、当直、オンコール、学会・専門医支援などの条件を具体化します。
勤務設計・条件提示・交渉支援看護師採用
新卒・中途・ブランク復帰層を分け、日勤常勤、夜勤専従、短時間正職員など勤務形態を設計。養成校・実習受入との関係も構築します。
勤務形態・復帰支援・学校連携医療技術職
放射線技師、検査技師、臨床工学技士、PT・OT・ST、薬剤師等の地域需給を確認。少人数部署の後継育成と業務標準化も同時に進めます。
養成校・職能団体・後継育成医療事務・受付・看護補助者
他産業とも比較される職種として処遇・働き方を見直し、マニュアル、OJT担当、業務範囲を明確化して早期離職を防ぎます。
直接応募・教育・OJT設計眼科・クリニック特有の採用
視能訓練士等の希少職種は、採用可能性を確認したうえで業務分担を設計。少人数組織では技能だけでなくチーム適応も評価します。
希少職種・代替業務・相性評価病院の要員計画
施設基準、病棟・外来の業務量、夜勤体制を制約条件として、退職者が出ても医療提供体制を維持できる必要数と採用時期を整理します。
施設基準・シフト・採用時期採用チャネルを増やす前に、採用基盤を整えます
要員・条件・チャネル・広報を順番に設計し、人材紹介を必要な職種に限定できる状態を目指します。
要員計画
施設基準、シフト、業務量から職種別の必要数と採用時期を決めます。
条件・処遇設計
地域相場、手当、休日、短時間勤務、教育支援を整理します。
チャネル設計
自院サイト、職員紹介、学校、公共機関、紹介会社を使い分けます。
採用広報
1日の流れ、チーム構成、教育、働き方が伝わる求人へ変えます。
面接を「会話」から「評価できる選考」へ
全候補者に共通する質問と評価尺度を定め、院長・師長・事務長による判断のばらつきを減らします。同時に、候補者へ働く魅力を伝える場としても設計します。
構造化面接の基本
- 同じ質問を同じ順序で行う
- 過去の具体的な行動を聞く
- 評価段階ごとの行動例を決める
- 複数評価者が独立採点する
- 職場見学・体験で期待差を減らす
- 内定から入職まで継続して連絡する
職種別評価シート
技能だけでなく、実際の職場で必要な行動を評価項目として文章化します。
録画面接・AIは、
選考全体の一部として使います。
候補者の負担軽減や一次選考の効率化に役立つ一方、合否の自動決定や説明できない評価には慎重な設計が必要です。
活用しやすい用途
- 非同期の録画面接による日程調整の軽減
- 複数評価者による同一記録の確認
- 質問・評価基準の標準化
- 応募急増時の一次確認
導入前に決めること
- 最終判断は必ず人が行う
- 利用目的と分析内容を候補者に説明する
- 代替となる通常面接を用意する
- 映像・音声の保存期間と削除方法を定める
推奨する組み合わせ
- 録画面接で時間と場所の制約を軽減
- 職務に関連する適性検査を必要範囲で活用
- 構造化面接で人が最終判断
- 入職後データで選考方法を検証
採用の成果は、入職後90日で決まります
内定から入職、初日、1か月、3か月までの受け入れを標準化し、「聞いていた話と違う」「誰に聞けばよいか分からない」という早期離職要因を減らします。
入職前フォロー
必要書類、初日の案内、配属、連絡窓口を明確にします。
受入プログラム
施設案内、ルール、役割、相談先を文書で共有します。
担当者を明確化
メンター・OJT担当を決め、放置を防ぎます。
期待差を確認
業務、チーム、勤務条件のギャップを早期に修正します。
定着面談
習熟状況、負荷、今後の目標と支援内容を確認します。
定着支援は、教育・働き方・管理職・データで進めます
福利厚生の追加だけではなく、日々の業務と上司との関係、成長の見通しを整えることで、辞めにくい職場をつくります。
教育・キャリア
職種別カリキュラム、習熟表、資格取得、キャリアラダーを整備します。
労働環境
時間外、夜勤、有給、シフト、タスクシフトを分析し負荷を再配分します。
管理職支援
師長・主任・事務長の面談、フィードバック、ハラスメント対応を標準化します。
離職の可視化
職種・部署別離職率、退職理由、面談実施率を経営会議で確認します。
応募数だけでなく、
採用単価と定着をKPIにします。
承諾・入職日数
1年以内離職・面談
職員紹介比率
課題と実行段階に合わせた支援プラン
診断から採用基盤、定着プログラム、月次運用、職種別スポット支援まで必要な範囲から開始できます。
採用・定着ドック
採用ファネル、離職、コスト、条件、求人を分析し、優先課題を診断します。
採用基盤構築
要員・処遇・チャネル・求人広報・選考・評価者研修まで整備します。
定着プログラム
入職90日、教育体系、管理職支援、職員サーベイを運用化します。
月次顧問・スポット
KPI管理、医師採用、面接支援、求人・選考監査等を個別に支援します。
応募者の権利と個人情報に配慮した採用設計
求人条件、面接質問、評価基準、応募者データ、録画・AI利用について、職務との関連性と説明可能性を確認します。
採用・選考の確認項目
- 求人票と実際の労働条件が一致しているか
- 職務に必要な適性・能力で評価しているか
- 面接質問が評価項目と対応しているか
- 年齢・性別等の表現に問題がないか
- 紹介契約の料金・返金条件を管理しているか
応募者データの確認項目
- 取得目的と利用範囲を説明しているか
- 閲覧できる担当者を限定しているか
- 保存期間と廃棄方法を決めているか
- 録画・検査利用時の説明と同意があるか
- 代替選考や合理的配慮を用意しているか
制度・労務上の最終判断は、個別事情に応じて労働局、労働基準監督署、社会保険労務士、弁護士等へご確認ください。参考:厚生労働省「公正な採用選考の基本」/厚生労働省「医師の働き方改革」
よくあるご質問
人材紹介会社を使わずに採用できますか?
職種と地域によって異なります。紹介会社を全面的に停止するのではなく、自院サイト、職員紹介、学校、公共機関などで直接採用しやすい職種と、紹介活用が合理的な職種を分けて設計します。
医師採用だけでも依頼できますか?
可能です。勤務条件、当直・オンコール、非常勤からの常勤化、採用ルート、候補者への提示資料、面接・条件交渉など必要な範囲を支援します。
離職率が高い原因が分からなくても相談できますか?
採用・定着ドックで職種・部署・勤続期間別の離職、退職理由、勤務実態、教育・管理職の運用を確認し、優先課題を整理します。
採用サイトや求人票の制作も依頼できますか?
求人の訴求設計、構成、原稿、職員インタビュー、撮影項目、応募導線まで支援できます。既存の制作会社と連携して進めることも可能です。